結婚相談所は8日間クーリングオフできる|中途解約と違約金の上限
あまり知られていませんが、結婚相談所の契約にはクーリング・オフが使えます。通信販売にはクーリング・オフ制度がないため「ネット契約は解約できない」と思い込んでいる人が多いのですが、結婚相談所は別枠です。
なぜ結婚相談所だけ特別なのか
特定商取引法には「特定継続的役務提供」という区分があり、長期間かつ高額な役務契約を対象に、消費者を保護する仕組みが設けられています。現在この対象になっているのは7業種で、結婚相手紹介サービスはその1つです(他はエステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室)。
適用される条件
この両方を満たす場合に、特定商取引法の保護が適用されます。
逆に言えば、小規模な契約は対象外です。たとえば入会金1万円・月会費3,000円の1年契約なら総額46,000円となり、5万円を超えないため対象になりません。自分の契約が対象かどうかは、まず金額と期間で確認してください。
① クーリング・オフ(契約から8日間)
契約書面を受け取った日から8日間は、理由を問わず契約を解除できます。この日数は受け取った日を1日目として数えます(民法の初日不算入とは異なる点に注意)。
クーリング・オフに理由は不要で、違約金も発生せず、支払った金額は全額返金されます。法改正により、書面だけでなく電子メールでの通知も可能になりました。ただし通知した事実を証明できる方法(内容証明郵便など)を選んでおくと、後のトラブルを避けられます。
なお、事業者側に事実と異なる説明や威迫があった場合には、8日を過ぎてもクーリング・オフができる期間が延長されます。
② 中途解約(8日を過ぎたあと)
クーリング・オフ期間が過ぎても、いつでも将来に向かって契約を解除できます。そして、このとき事業者が請求できる金額には法律上の上限があります。
サービス提供開始「前」に解約する場合
上限は3万円です。
サービス提供開始「後」に解約する場合
すでに提供を受けたサービスの対価に加えて、「2万円」または「契約残額の20%」のいずれか低い額が上限になります。
月会費5,000円で1年契約、6ヶ月活動して解約する場合。
残りの役務の対価は 5,000円 × 6ヶ月 = 30,000円。
その20%は6,000円で、2万円より低い。
→ 事業者に支払う解約料の上限は 6,000円 となります。
契約書に「中途解約は一切できません」「解約時は残金を全額申し受けます」と書かれていても、法律の上限を超える部分は無効です。書いてあるから諦める、ということはありません。
契約前に確認しておくこと
- 契約書面(および概要書面)を必ず受け取り、保管する
- 契約期間と契約総額が、対象条件を満たすか確認する
- 中途解約時の精算方法が契約書のどこに書かれているか確認する
- その場での契約を強く求められたら、いったん持ち帰る
困ったときの相談先
解約に応じてもらえない、返金されない、といった場合は、お住まいの地域の消費生活センターに相談できます。消費者ホットライン「188」から最寄りの窓口につながります。契約書と支払いの記録を手元に用意してから相談すると話が早いです。